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教養・歴史 アートな時間

映画 無頼 裏社会から見た歴史大河ドラマ 8年ぶり新作に真骨頂を見る=寺脇研

「井筒カントク」のキャラクターでコメンテーターやタレントとして活躍する姿を目にする機会が多いだろうが、それはあくまで一面でしかない。本業は映画だ。『二代目はクリスチャン』(1985年)、『岸和田少年愚連隊』(96年)、そして毎日映画コンクール最優秀作品賞受賞の『パッチギ!』(2005年)……。井筒和幸は、れっきとした日本映画を代表する監督のひとりなのである。

 そんな作り手でもなかなか映画を撮れないのが、わが映画界の寂しい状況で、同世代の観客であるわたしには口惜しかった。なんとこれが8年ぶりになる。45年間で30本を超える作品を送り出した監督生活で、こんなに長いブランクはなかった。

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