教養・歴史 書評 『シリアで猫を救う』 アラー・アルジャリール、ダイアナ・ダーク著 講談社 1700円 2021年1月2日 『シリアで猫を救う』 アラー・アルジャリール、ダイアナ・ダーク著 講談社 1700円 本書の主人公は激しい内戦が続くシリアの電気技師。ボランティアで負傷者を救出するとともに、街に残された猫も助ける“キャットマン”として知られる。彼の目を通じ、卑劣な空爆で無力な一般市民が多数犠牲になっている実態と、さらに厳しい環境にある動物たちの姿が明かされる。心身が傷ついた子どもたちを癒やす猫の存在が注目され、保護施設「サンクチュアリ」の建設につながった。SNSを通じて活動への賛同が世界に広がっているのが救いだ。(W) 前の記事 2020年12月10~16日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 『われらが〈無意識〉なる韓国』 四方田犬彦著 作品社 2700円 文字サイズ 小中大 印刷