舞台 初春大歌舞伎 仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場=小玉祥子
有料記事
柄の大きさと洒脱な色気 あたり役の中村吉右衛門を堪能
播州赤穂藩元家老の大石内蔵助が浪士を率いて、切腹となった主君、浅野内匠頭の敵、吉良上野介を討った元禄15(1703)年のあだ討ち事件は評判となり、題材にした人形浄瑠璃や歌舞伎作品が次々と誕生した。その決定版「仮名手本忠臣蔵」は、寛延元(1748)年に人形浄瑠璃として初演され、歌舞伎でも人気演目となった。作中で大石は大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)、内匠頭は塩冶判官(えんやはんがん)、上野介は高(こうの)師直(もろのお)と名を改められている。
1月の東京・歌舞伎座「初春大歌舞伎」第2部では全十一段からなるその「仮名手本忠臣蔵」の七段目「祇園一力茶屋」が上演されている。大星は敵(かたき)討ちの本心を隠し、京都・祇園町の一力茶屋で遊興にふけっていた。
残り944文字(全文1298文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める