企業に人権重視求める法案 独経済界から強い反発=熊谷徹
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ドイツ連邦政府は今年2月12日、大手企業に対し、外国の下請け企業が搾取を行わないよう指導することを義務付ける「サプライチェーン法案」を2023年に施行する方針を打ち出したが、経済界からは強い批判が上がっている。
同国の保守系日刊紙『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』は2月12日付電子版で「同法が施行されると、従業員数が3000人を超えるドイツ企業は、原材料や半製品などを供給する企業への監視・指導強化を義務付けられる」と指摘した。
具体的には「発展途上国のサプライヤーに対し、労働者の健康・安全を危険にさらす行為を避けるよう指導しなくてはならない。孫請け企業についても、ドイツ企業は人権監視団体などから『労働者の健康や安全を無視している』と指摘された場合には、調査しなくてはならない。同法は24年からは、従業員数が1000人を超える企業にも適用される」と報じている。
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週刊エコノミスト
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