3兆ドルの追加対策発表へ 米国で始まった増税議論=岩田太郎
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米バイデン政権は3月に成立させた1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナウイルス追加対策に次いで、インフラと気候変動を柱とした最大3兆ドル(約330兆円)規模の長期経済計画「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」を同月末に発表する。財源の多くは国債でまかなわれるほか、1993年に民主党クリントン政権が成立させた大型増税以来となる抜本的な税制改革で手当てする計画だ。米論壇では、増税の是非を巡り論争となっている。
検討中の増税の内容について、初報となったブルームバーグの3月14日付の解説記事は、(1)トランプ前政権が35%から21%に引き下げた法人税率を28%に引き上げ、(2)合同会社(LLC)や有限責任事業組合(LLP)を設立することで課税額を圧縮できる「パススルー制度」を縮小、(3)個人所得が年間40万ドル(約4400万円)を上回る層へ増税、(4)遺産税の引き上げ、(5)個人所得が年間100万ドル(約…
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週刊エコノミスト
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