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国際・政治 東奔政走

「民主国家対中国」の最前線 首相訪米で問われる覚悟=平田崇浩

オンライン形式で行われた日米豪印の首脳会談「クアッド」。民主主義国の連携は中国の孤立を印象付けた(首相官邸で3月12日)(Bloomberg)
オンライン形式で行われた日米豪印の首脳会談「クアッド」。民主主義国の連携は中国の孤立を印象付けた(首相官邸で3月12日)(Bloomberg)

 台頭する中国を巡る「新冷戦」の構図は「米中対立」から「民主国家対中国」へと拡大した。問題は地政学的に日本がその最前線に置かれていることだ。内閣支持率が低迷する中、東京オリンピック・パラリンピックの開催にきゅうきゅうとしている菅義偉政権に世界史的な潮流の激変と向き合う準備や覚悟があるのだろうか。

 21世紀前半という時代がバイデン米政権に要請したのは、新冷戦の構図を確定させる役割なのかもしれない。バイデン新大統領は就任早々、中国の人権問題を重視する姿勢を打ち出し、自由と民主主義を基調とする戦後国際秩序に挑戦する中国を安全保障上の脅威とみなし、同盟国や友好国との連携強化を推し進める。

 米政権のメッセージに呼応した欧州連合(EU)と英国は中国新疆ウイグル自治区の人権弾圧に制裁を科した。EUは昨年末に中国との投資協定に合意するなど、これまで中国との経済関係を重視する姿勢だったが、新冷戦で米側にくみする立場を鮮明にした。

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