教養・歴史書評 『子どもの隠された貧困とスクールソーシャルワーカーの役割』 野尻紀恵著 大学図書出版 4950円 2021年4月16日 『子どもの隠された貧困とスクールソーシャルワーカーの役割』 野尻紀恵著 大学図書出版 4950円 窮状をうまく外部に対して表現しえない者は、長らくその状態に耐えるしかない現実がある。その代表はやはり子供だろう。スクールソーシャルワーカーを務めてきた著者は、非行や不登校などの背景に「貧困」の存在を指摘する。子供の問題の背後には親の問題があり、それは通常の担任教師には「隠された」現実となってしまう。そこに丁寧に手を差し伸べるスクールソーシャルワーカーの仕事について、著者自ら経験した豊富な実例とともに解説する。(K) 前の記事 3月18~24日(ノンフィクション/新書) 次の記事 アメリカ 保守派は「アンチコロナ専門家本」でウサ晴らし?=冷泉彰彦 文字サイズ 小中大 印刷