新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 アートな時間

映画 BLUE/ブルー ボクシングに精通した監督が描く 三者三様の人間ドラマ=寺脇研

 ボクシングは、スポーツを扱う映画の中で最も有力なジャンルである。肉体の力のみで闘う個人競技だからヒーローが引き立つし、派手な展開にも事欠かない。当然、日本映画にも幾多の名作がある。

 福田健吾の「ウェルター」(1987年、村上修監督)、赤井英和の「どついたるねん」(89年、阪本順治)、大和武士の「鉄拳」(90年、阪本順治)と元プロボクサー主演もあれば、清水健太郎の「ボクサー」(77年、寺山修司)、安藤政信の「キッズ・リターン」(96年、北野武)、徳山秀典の「タナトス」(2011年、城定秀夫)、安藤サクラ(!)の「百円の恋」(14年、武正晴)と、俳優たちがみごとにボクサーを演じ切ったものもある。

 この「BLUE/ブルー」で役に挑むのは、松山ケンイチと東出昌大。いずれも精悍(せいかん)な姿で、冒頭からリングへ向かう雰囲気を醸し出す。ところが、次の場面には柄本時生演じるゲームセンターのしがない店員が登場し、同僚女性の手前仕方なく喫煙を注意した中学生からボコボコにされてしまうのだ。

残り796文字(全文1239文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事