教養・歴史 書評 『原発「廃炉」地域ハンドブック』 尾松 亮編著、乾 康代、今井 照、大城 聡著 東洋書店新社 2530円 2021年5月7日 『原発「廃炉」地域ハンドブック』 尾松 亮編著、乾 康代、今井 照、大城 聡著 東洋書店新社 2530円 日本で廃炉が決定した商業原発は24基。21基は10年前の東京電力福島第1原発事故後に廃炉が決まった。ただ、使用済み核燃料は建屋内プールなどに長期貯蔵される。立地地域は廃炉期間中も危険物である核燃料と共存するしかない。本書は米国やドイツなど廃炉先行国の実例を取り上げ、大量廃炉時代に入った日本の課題を照射する。稼働時代に比べて税収や雇用が減り、経済不振に直面する海外の事例は、原発立地の厳しい現実を浮き彫りにする。(H) 前の記事 『フィッシュ! アップデート版』 スティーヴン・C・ランディンほか2人著 早川書房 1980円 次の記事 『平成金融危機 初代金融再生委員長の回顧』 柳澤伯夫著 日経BP 2750円 文字サイズ 小中大 印刷