英人気ブランド「TOPSHOP」オーナーがモデルの凋落悲喜劇
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映画 グリード ファストファッション帝国の真実=野島孝一
搾取、成り上がり、破綻…… 英企業家描くブラックユーモア
社会派からコメディーまで多彩な映画を手がけてきたマイケル・ウィンターボトム監督。実在する企業家をモデルにした強烈なブラックユーモアの快作だ。モデルになったのは、イギリスの人気ファッション・ブランド「TOPSHOP」を所持しながら経営破綻したフィリップ・グリーン卿(きょう)。グリーン卿は、低価格で流行の衣服を大量生産し、ファストファッションブランドとして売りまくることで財を成した。英女王からナイトの称号を受けたが、2016年に英国議会は、剥奪を決めた。さて映画は──。
風光麗しいギリシャのミコノス島。折しも盛大なパーティーの準備が進んでいる。ファッションブランドの経営者として大成功を収めたリチャード・マクリディ卿(スティーヴ・クーガン)が名誉挽回のため60歳の還暦パーティーを開こうとしていた。円形闘技場を板で作り、映画「グラディエーター」の剣闘ショーを余興の目玉にしようという趣向だ。そのために生きたライオンまで用意された。
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週刊エコノミスト
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