株価世界一だったバブル期の夢と幻=市岡繁男
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1980年代末、東京の地価は山手線の内側だけで米国全土が買えるほど上昇していた。不動産が上がれば土地持ち会社の株価も上がる。当初は銀座などに資産を持つ会社が買われたが、そのうち東京湾岸に工場をもつ会社の株まで上がり始める。更にそんな「お宝」を探すべく、地図までバカ売れした。それは異常だと言う声もあったが、明日は今日よりも高い以上、正論を聞いていたら他社との競争に勝てない。巷(ちまた)にはそんな心理が蔓延(まんえん)し、土くれが黄金に変わるという戯曲「ファウスト…
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週刊エコノミスト
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