“土浦の情熱”=かえるかわる子・イラストレーター
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“土浦の情熱”=かえるかわる子・イラストレーター/853
美大も芸大も出ていない。地元・茨城県土浦市へのほとばしる愛を込めた手書きの「矢口新聞」を発行し、昨年11月に岡本太郎現代芸術賞で入選した。岡本太郎が使った言葉を借りれば、まさに「ベラボーな」作品だ。
(聞き手=大宮知信・ジャーナリスト)
「東日本大震災で1人でいた古いアパートがぐらぐら揺れた。何もしないで死ぬのは嫌だ、と」
── A4判の白紙にプラスチック色鉛筆で描く手書きの「矢口新聞」を発行しています。昨年11月に第24回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)で応募616点の中から入選者(24人)に選ばれ、今年2~4月には川崎市岡本太郎美術館で作品が展示されました。
かえる 岡本太郎という名前は知っていましたが、こうした公募展があるということは知らなかったんです。いつか本を出版したいということだけで、私にとってアートの世界は異次元というか、別世界だと思っていました。今までいろんなことから逃げて生きてきたけれど、昨年11月上旬に(入選を知らせる)手紙が届いた時は、本当にうれしかったです。(ワイドインタビュー問答有用)
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週刊エコノミスト
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