教養・歴史 書評 『福祉国家』 デイヴィッド・ガーランド著 白水社 2640円 2021年9月24日 『福祉国家』 デイヴィッド・ガーランド著 白水社 2640円 先進国と呼ばれる国家であれば、程度の差こそあれ、公的資金を導入した大規模な福祉機構を持っている。ところが「福祉とは何であって何でないか」を突き詰めると、ほとんどコンセンサスはないと著者は言う。本書は救貧法時代からポスト工業化社会までの歴史をたどり、社会保険やソーシャルワークのあり方の変化を検証する。福祉は貧困層より中間層を優遇するシステムだという指摘は、福祉に対する漠然としたイメージを更新するものであろう。(K) 前の記事 8月19~25日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 9月9~15日(ビジネス/フィクション) 文字サイズ 小中大 印刷