教養・歴史書評

『百間、まだ死なざるや』 山本一生著 中央公論新社 3960円

『百間、まだ死なざるや』 山本一生著 中央公論新社 3960円

 夏目漱石の門下生で『阿房列車』など名文家として著名な内田百間の評伝。日記や手紙など膨大な資料を当たり、陸軍や海軍の学校、法政大で教鞭(きょうべん)を執り相当の収入があったものの法外な借金を重ねた奔放な人生を明らかにする。頑固で変人の印象が強いが、実は人を呼んでごちそうするのが好きだったという。大学生が飛行機を操縦して訪欧するのを後押しするなど面倒見が良く、学生たちに慕われた。温かみを感じさせる意外なエピソードが満載だ。(W)

インタビュー

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月10・17日合併号

EV戦争202314 BYD、実質253万円の黒船EV 圧倒的な低価格で日本に照準■稲留正英17 トヨタのEV戦争 ソフトと製造の競争力確立が急務■中西孝樹23 中国で日本車苦戦 大衆車市場でシェア落とす■湯進26 急成長テスラ サイバートラックは予約200万件 ■土方 細秩子28 日本車への警鐘  [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事