教養・歴史書評

注意! 水災害の発生には長い歴史の背景がある

    水害がなぜ増えるのか 「川」の視点で考える=高部知子

    ×月×日

     今年は残暑が厳しい。仕事で訪れる京都の夏は本当に暑くて、日傘を差して歩くのだが、その日傘が触れないほど熱くなる。そこに雨が降ると実に気持ちがよい。どうせ汗でぬれているのだもの、少々の雨ならぬれて帰ろうとさえ思う。実は私、雨が大好きなのだ。特にカラカラに乾いた夏に雨が降ると、町中の木々が喜んでいる気がして、文字通り「恵みの雨」という気持ちになる。

     しかし、それが豪雨となるとお気楽な話ではなくなる。水害、水難事故、今年も多くの被害があった。そこで、以前から気になっていた水災害のメカニズムについて書いた『生きのびるための流域思考』(岸由二著、ちくまプリマー新書、946円)を読んでみた。

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