聴覚障害のヒロインに迫る殺人鬼…… 韓国製傑作サスペンス
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映画 殺人鬼から逃げる夜 知恵と勇気と生存意思で奔走 聴覚障害のヒロイン描く=寺脇研
コロナと政権の思惑に振り回された東京パラリンピックだったが、さまざまな障害を持つ選手たちが持てる力を発揮する姿には誰しも心を動かされただろう。ただ一方で、コロナ陽性のため隔離されたホテルで飲酒乱行の揚げ句、注意した老警備員に重傷を負わせた柔道選手まで出る始末には、いささか考えさせられた。
そんな「強者」たちばかりではないことを、決して忘れてはなるまい。この映画のヒロインは聴覚障害を持ち、自分の意思を伝える術(すべ)は手話か筆談しかない。それでも、非正規雇用ながら企業のコールセンターに勤め、テレビ電話で受ける同じ障害のユーザーからの苦情を手際よく処理している。
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週刊エコノミスト
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