教養・歴史 書評 『夕暮れに夜明けの歌を』 奈倉有里著 イースト・プレス 1980円 2022年3月11日 『夕暮れに夜明けの歌を』 奈倉有里著 イースト・プレス 1980円 日本人で初めてロシアの文学大学を卒業した著者が、2003~08年に過ごした学生生活を振り返る。友人や先生は、ベラルーシにクリミアとさまざまなルーツを持つ。当時のエピソードと2021年の本書執筆時の思いが交錯し、分断と言論統制が進む現地の変化が浮かび上がる。そして学びに打ち込む日々の中で、自身に刻んだ詩が引用される。どんな時代も、抑圧に抗して思いを言葉に託す作家たちがいた。著者の言葉もそこに加わる。(A) 前の記事 2月10~16日(ビジネス/フィクション) 次の記事 2月24日~3月2日(ビジネス/新書) 文字サイズ 小中大 印刷