教養・歴史アートな時間

親切なパン屋が連続殺人鬼に。主演・阿部サダヲの衝撃の演技力=野島孝一

映画 死刑にいたる病

「凶悪」などの強烈な暴力シーンで観客を魅了してきた白石和彌監督が、「孤狼の血 LEVEL2」に続いて発表するサイコ・サスペンス映画。原作は櫛木理宇(くしきりう)の同題の小説だ。

 見終わって、この映画は「ハンニバル」や「セブン」などのアメリカ映画に近いと感じた。この陰鬱な雰囲気、底知れない不気味な感じは、あっさりとした映画が多い日本映画の中では少ないタイプだと感じた。

 連続殺人犯を扱った映画は多いが、この映画は犯人捜しをテーマにしていないのが特徴だ。犯人はすでに高校生など24人を拷問の末に殺害し、うち9件で立件され、死刑判決を受けた榛村大和(はいむらやまと)(阿部サダヲ)であり、収監されている。

残り864文字(全文1174文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事