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教養・歴史 書評

『最後の防衛線 危機と日本銀行』 中曽宏著 日経BP 4620円

『最後の防衛線 危機と日本銀行』

中曽宏著 日経BP 4620円

 日本銀行での40年間、著者は三つの危機に対峙(たいじ)した。1990年代後半の金融危機では、「最後の貸し手」として破綻金融機関の処理に当たり、金融システムの崩壊を瀬戸際で食い止めた。2008年のリーマン・ショックでは、各国の中央銀行と協定を結んでドルを供給し、国際金融システムを守った。そして13年にリフレ政策へと転換し動揺する日銀内部において、副総裁として融和に努め、組織の瓦解(がかい)を防いだといえる。実務家による貴重な記録。(A)

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経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

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