教養・歴史アートな時間

任務も因縁も飛び越えて戦闘機乗りよどこへ行く=芝山幹郎

©2022 PARAMOUNT PICTURES. CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED.
©2022 PARAMOUNT PICTURES. CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED.

映画

トップガン マーヴェリック

重力や世間の掟に逆らって「腕と度胸」で勝負を賭ける

 戦闘機の空中戦はドッグファイトと呼ばれる。中学生でも知っている単語だが、ありようをよくとらえた表現だ。

 とくに接近戦や乱戦。後ろへまわり、横から襲い、上になり下になりして、刻々と位置を変える。まさに空中を舞台にした猛犬の戦闘で、命がいくつあっても足りないほどスリルに満ちている。そんな題材を、映画が放っておくわけがない。

「地獄の天使」(1930年)から「スター・ウォーズ」(77年)を経て「トップガン」(86年)に至るまで。空中戦を扱った映画は枚挙にいとまがない。だが近年では、ドローンなどの急速な発達に伴って、空中戦が過去の遺物になりつつあるという。無人機の時代が到来すれば、パイロットの存在意義も薄れる。

残り897文字(全文1242文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月10・17日合併号

EV戦争202314 BYD、実質253万円の黒船EV 圧倒的な低価格で日本に照準■稲留正英17 トヨタのEV戦争 ソフトと製造の競争力確立が急務■中西孝樹23 中国で日本車苦戦 大衆車市場でシェア落とす■湯進26 急成長テスラ サイバートラックは予約200万件 ■土方 細秩子28 日本車への警鐘  [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事