「弟のことだけを思いました」 白鸚80歳、吉右衛門の当たり役に初挑戦=小玉祥子
有料記事
舞台 秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門一周忌追善
松浦の太鼓
大石内蔵助率いる赤穂浪士が吉良上野介を討ち、主君・浅野内匠頭の敵を取った事件が起きたのは元禄15(1702)年12月。浪士たちは忠臣として称賛され、浄瑠璃や歌舞伎の題材となり、寛延元(1748)年に人形浄瑠璃で初演され「仮名手本忠臣蔵」は大ヒットを記録し、歌舞伎化もされた。その後、人気にあやかり、周辺の人物を主役に仕立てた「外伝物」も多く誕生した。
そのひとつが歌舞伎座の「秀山祭九月大歌舞伎 二世中村吉右衛門一周忌追善」第二部で上演中の「松浦の太鼓」である。主人公の平戸藩主・松浦鎮信(しずのぶ)は初代中村吉右衛門が得意とし、養子で昨年没した二代吉右衛門にも受け継がれた。同公演では、その鎮信に二代吉右衛門の実兄、松本白鸚(はくおう)が80歳にして初挑戦している。
残り914文字(全文1280文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める