鬼気迫る狂気 プリンセスの苦悩を描写 野島孝一
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映画 スペンサー ダイアナの決意
不慮の交通事故死で世界に衝撃をもたらした故ダイアナ元妃。没後25年たつが、その人気は衰えない。この映画は、「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のパブロ・ラライン監督がダイアナ妃に離婚を決意させた苦悩のクリスマス祝賀会を描いた。
ダイアナ妃を演じたのは、「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワート。もともとは活発なアメリカ人女優だが、この作品では言葉や立ち居振る舞いまでダイアナ妃になり切り、アカデミー賞主演女優賞に初ノミネートされた。実際のダイアナ妃は英国名門貴族のスペンサー家の令嬢として1961年に生まれ、20歳でチャールズ皇太子と結婚。2人の王子にも恵まれたが、夫の裏切りにあい、王室の作法にも苦しめられて摂食障害になった。
この映画は、1991年にエリザべス女王の私邸であるサンドリンガム・ハウスで行われたロイヤル・ファミリーのクリスマス祝賀会の3日間におけるダイアナ妃の狂気と混乱を寓話(ぐうわ)的に捉えた。
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週刊エコノミスト
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