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ニューヨーク州知事選、民主党現職が苦戦した原因二つ 冷泉彰彦

僅差で続投を決めたホークル知事 Bloomberg
僅差で続投を決めたホークル知事 Bloomberg

 ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事(民主党)が11月8日投開票の知事選で、対立候補のリー・ゼルディン連邦下院議員(共和党)を僅差で破った。

 苦戦を強いられたのはなぜか。原因は2点指摘できる。

 1点目は治安問題だ。コロナ禍で悪化したニューヨーク市の治安は改善していない。

 逮捕者の多くを保釈する制度の弊害やホームレスの施設収容が進まないことなど、知事は批判にさらされてきたが、有効な反論ができなかった。

 2点目は景気の低迷だ。全国的にはコロナ禍から脱却し、過熱気味といえるが、ニューヨーク市は低迷が続いている。主な原因はリモート勤務が定着して昼間人口が回復せず、外国人観光客数が依然として少ないこととされる。

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