教養・歴史書評

『手数料と物流の経済全史』 玉木俊明著 東洋経済新報社 2200円

『手数料と物流の経済全史』 玉木俊明著 東洋経済新報社 2200円

 手数料を得られる社会的仕組み「プラットフォーム」を持つ国が覇権を制してきた。歴史学者がそんな視点から、人類の祖先が起源とされるアフリカから各地へ旅立った「出アフリカ」以降の世界史を解説した。例えば19世紀に世界最大の海運国家となった英国が敷設した電信は貿易の決済に不可欠で、諸外国は手数料を払わざるを得ず、貴重な情報が集まった。中国が進める経済圏拡大政策「一帯一路」など最近の動きにも言及した意欲的な考察だ。(W)


2022年12月13日号掲載

『手数料と物流の経済全史』 玉木俊明著 東洋経済新報社 2200円

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