教養・歴史書評

『旅する漱石と近代交通』 小島英俊著 平凡社新書 1034円

『旅する漱石と近代交通』 小島英俊著 平凡社新書 1034円

 今年は鉄道開業150年。近代日本の黎明(れいめい)を告げる出来事だが、同じく近代日本を代表する文豪の夏目漱石は、どんな交通機関を利用していたのか?というユニークなテーマで書かれたのが本書だ。開業時(1872年)に漱石は5歳。開通まもない鉄道で学生旅行に出かけたり、下宿生活では自転車の練習に没頭したり。留学先のロンドンでは地下鉄や路線馬車、鉄道馬車を日常的に利用するなど、当時の交通事情が漱石という個性を通じて伝わってくる。(K)


2022年12月13日号掲載

『旅する漱石と近代交通』 小島英俊著 平凡社新書 1034円

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