教養・歴史 書評 『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円 2023年2月10日 『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円 街金融のアイチ会長としてバブル期に貸付総額1兆円超と派手に活動した森下安道。生前交流のあったジャーナリストがその生涯を通して狂乱の時代を回顧した。洋服の仕立業からノンバンクを立ち上げ、ゴルフ会員権や絵画の取引に進出、巨万の富を得た。資金力を頼って群がる暴力団幹部ら有象無象と幅広く付き合い、数々の経済事件で名前を取りざたされた。怪しさ満載の生きざまだが、バブル崩壊後も生き残ったしぶとさに不思議と魅(ひ)かれる。(W) 週刊エコノミスト2023年2月21日号掲載 『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円 前の記事 『未来へ繋ぐ災害対策』 松岡俊二、阪本真由美、寿楽浩太、寺本剛、秋光信佳著 有斐閣 2970円 次の記事 『ルポ 脱法マルチ』 小鍜冶孝志著 ちくま新書 902円 文字サイズ 小中大 印刷