教養・歴史書評

『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円

『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円

 街金融のアイチ会長としてバブル期に貸付総額1兆円超と派手に活動した森下安道。生前交流のあったジャーナリストがその生涯を通して狂乱の時代を回顧した。洋服の仕立業からノンバンクを立ち上げ、ゴルフ会員権や絵画の取引に進出、巨万の富を得た。資金力を頼って群がる暴力団幹部ら有象無象と幅広く付き合い、数々の経済事件で名前を取りざたされた。怪しさ満載の生きざまだが、バブル崩壊後も生き残ったしぶとさに不思議と魅(ひ)かれる。(W)


週刊エコノミスト2023年2月21日号掲載

『バブルの王様』 森功著 小学館 2090円

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