週刊エコノミスト Online編集後記

和田肇/金山隆一

編集部から

 物価の上昇が続いている。月末の各種支払いが辛い。最近は、1パック300円台に高騰した卵をいかに安く買うか、これに頭を悩ませている。価格高騰が続けば、「卵はもう食べない」という選択もあり得る。わが家の食卓から卵が消える日が来るのか。ここは耐えよう。「欲しがりません。勝つまでは」だ。

 日経平均株価は6月6日、終値が3万2506円と、約33年ぶりにバブル後最高値を更新した。外車の販売関係者によると、1000万円以上の高級車がよく売れているという。うっかりしていた。経済誌で仕事をしていながら、目の前の卵の値段に気を取られ、すっかり見逃していた。そうか、日本はバブル期以来の好景気を迎えているのか。ちょっと待てよ。街角を見ても、いつもと変わらない。本当に好景気なのか。全く実感が湧かないのは、私だけなのだろうか。

(和田肇)

 家庭や企業の電力使用量を分刻みで遠隔で把握できるスマートメーターがすでに国内で7800万台普及し、このデータをもとに新たなサービスが始まるのをご存じだろうか。

 NTTデータ、東京電力、中部電力などは合弁会社GDBLを設立し、データ活用サービスの実証を始めたが、10月からは電力会社以外もデータを得られ、電力データビジネスに参入できる。これを使えば独居老人の安否確認や在宅の確認、節電などへの応用も可能だ。

 ある経産官僚は、「家庭の消費ニーズを知り尽くすネット通販大手が太陽光発電や蓄電サービスに乗り出せば、電力料金を無料にする代わりに、定額の通販サービスで収益を得るビジネスも可能になる」という。

 電力データで得られるサービス収入が主、電力料金は従という「電力無料モデル」は他にも不動産、金融、保険、警備など無数にある。

(金山隆一)

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以降の刊行スケジュール

7/18・25合併号 7月10日(月)発売 定価990円

8/1号 7月24日(月)発売 定価850円

8/8号 7月31日(月)発売 定価850円

【訂正します】

6月13日号35ページ「直流送電で世界2強」の記事中、日立エナジーの直流送電システムの完工済み1500万キロワット、受注残3300万キロワットは、いずれも自励式のみでの実績でした。22年度のEBITDAは1246億円、蘭独から直流送電システムを受注したのは今年3月で、1200万キロワットでした。

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