教養・歴史書評

『家政婦の歴史』 濱口桂一郎著 文春新書 1100円

『家政婦の歴史』 濱口桂一郎著 文春新書 1100円

 著名なテレビドラマの印象が強いが、その成り立ちは案外知られていない家政婦。昨年9月に判決が出たある過労死裁判で、家政婦が法的にはあいまいな存在にあると知った専門家が、職業として成立した経緯を克明に追った。1910年代末に東京・四谷の女性が創始し人気を集めたが、戦後の米軍占領下でGHQが法改正。長時間労働抑制などの保護を十分受けられないまま現在に至っているという。歴史の谷間に埋もれた驚きの事実が明かされる。(W)


週刊エコノミスト2023年9月19・26日合併号掲載

『家政婦の歴史』 濱口桂一郎著 文春新書 1100円

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