『首都直下大地震 国難災害に備える』 目黒公郎著 旬報社 1760円
『首都直下大地震 国難災害に備える』 目黒公郎著 旬報社 1760円
今後の地震対策は「貧乏になっていく中での総力戦」だと、衝撃的な表現で断言する。最悪の場合、南海トラフ地震で被害総額220.3兆円、死者32万人、首都直下地震でそれぞれ95.3兆円、2万3000人と政府中央防災会議は予測しており、この表現は厳しくも現実であると認めなければならないだろう。都市震災軽減工学を専門とする著者は、そこから目を背けず、防災改革に向けた意識改革と改善のヒントを豊富なデータ、図版とともに解説する。(K)
週刊エコノミスト2023年9月19・26日合併号掲載
『首都直下大地震 国難災害に備える』 目黒公郎著 旬報社 1760円