米住宅ローン金利7%超は過去20年で最高 身動きとれない買い手と売り手 岩田太郎
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米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ率2%の目標達成に向け追加利上げも辞さない姿勢を示す中、米国の30年物住宅ローン固定金利の平均は過去20年余りで最も高い水準である7%を超えた。影響を受ける住宅市場や、改善の処方箋について、議論が盛り上がっている。
米住宅市場に漂う行き詰まり感を解説したブルームバーグの7月30日付の記事は問題の所在について、「買い手と売り手が同じように身動きが取れない主な原因は、さらなる上昇圧力がかかっている住宅ローン金利だ」と指摘した上で、「金利が3%前後の低金利時代に住宅を購入あるいは借り換えをした人にとり、現在所有する家を売却すれば大きな利益になるとしても、入居可能な物件が手の届かない水準であれば、現在所有する物件を手放すことは非合理的だ」と説明した。
全米不動産協会(NAR)のエコノミストであるローレンス・ユン氏は8月20日付の米ニュースサイト「マーケットウオッチ」で、「住宅ローン金利の上昇が現在の7.2%近辺で止まればよいが、上昇を続けて8%に達する可能性もある。その場合、住宅市場は再び凍結する」と警鐘を鳴らした。
米住宅金融のウィリアム・レベイズ・モーゲージのメリッサ・コーン氏は8月17日付のブルームバーグの記事で、「信用スコアが低く、収入に対する負債の比率が高い一部の買い手はすでに8%台の見積もりを提示されている」と明らかにした。
米ネット不動産仲介大手レッドフィンのグレン・ケルマン最高経営責任者(CEO)は8月16日付の「マーケットウオッチ」で、「住宅販売件数は、これ以上悪くなりようがないほど落ちている。どん底だ。今転居しているのは、やむを得ない事情がある人たちのみだ」と述べた。
こうした中、ブルームバーグは8月22日付の記事で、「中古住宅物件の不足と借り入れコストの上昇が重なり、購入希望者の間では新築物件に向かう動きが出ている」と…
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週刊エコノミスト
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