『現代台湾クロニクル　2014－2023』　近藤伸二著　白水社　2750円

　ジャーナリスト・研究者として30年近く台湾をウオッチしてきた著者がこの10年、「最近の台湾情勢」と題して月刊紙に連載した100本以上の原稿を基に構成した。米中との関係や内政事情、半導体王国への道のり、日本との絆、学生の意識変化、文化の脱中国化などさまざまな角度から見た台湾が克明に描き出される。「台湾を知れば、世界がわかる」と著者が言うように、台湾とそれを取り巻く国際情勢への理解を深めたい読者にとって格好の参考書である。（F）

週刊エコノミスト2023年10月3日号掲載

『現代台湾クロニクル　2014－2023』　近藤伸二著　白水社　2750円