南北コリア刑事コンビの痛快アクション 続編はFBIも登場 寺脇研
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映画 コンフィデンシャル 国際共助捜査
いまだに休戦状態で厳密には戦争継続中の韓国と北朝鮮だが、1998年にキム・デジュン大統領が誕生しての民主化確立後、韓国側からの敵対意識は和らいできている。同一民族が分断された結果なのだから、時がたてば通じ合うものを感じて当然だろう。2000年には、北のキム・ジョンイル総書記との間に初の南北首脳会談が実現した。
そうした動きを象徴した映画が、99年公開の「シュリ」だ。ハン・ソッキュ、ソン・ガンホ、チェ・ミンシクと大スターが並び、韓国に潜入した北の工作員と南の諜報(ちょうほう)部員が対決する中、悲恋を挟んで互いの間の感情のつながりが描かれる。韓国国内で空前の興行成績を樹立しただけでなく、00年の日本公開でも日本における韓国映画最初の大ヒットを記録した。
以来、現実の南北対立を前提としながらも、南と北の人間同士が心を通じ合わせる作品が多数作られてきた。「コンフィデンシャル 共助」(17年)もそのひとつで、北のエリート刑事が南へ派遣され、韓国警察の熱血刑事とコンビを組む。南北をまたぐ大規模事件解決のため、史上初の南北共同捜査が実現したとの設定だ。18年のピョンチャン冬季五輪開会式での両国選手団がコリア統一旗を掲げた行進など、ムン・ジェイン大統領時代の協調ムードにあっては決して荒唐無稽(むけい)ではなかった。
それをさらに進めたのが、この続編である。「国際」の2文字が入るのは、アメリカまで巻き込んだ物語に発展したからだ。もちろん背景には、18年、19…
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週刊エコノミスト
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