週刊エコノミスト Online 書評 『恐怖の正体』 春日武彦著 中公新書 1012円 2023年10月27日 『恐怖の正体』 春日武彦著 中公新書 1012円 人にはそれぞれのっぴきならない恐怖を感じるポイントがある。高所や閉所が怖い人、とがったものを見ないようにしている人、人形が怖い人。うじゃうじゃ虫がうごめくグロテスクな様子には多くの人が嫌悪感を抱くだろう。作家で精神科医の著者は、人はなぜそうした恐怖にとらわれてしまうのか、怖い時に時間が止まったように感じるのはなぜなのか、考察を試みる。著者自身の体験したエピソードがまた本書をユニークかつ説得力あるものにしている。(H) 週刊エコノミスト2023年11月7日号掲載 『恐怖の正体』 春日武彦著 中公新書 1012円 前の記事 『習近平政権の権力構造』 桃井裕理+日本経済新聞社データビジュアルセンター著 日経BP 2860円 次の記事 凸版印刷からTOPPANへ ついに“印刷”の2文字が消えた 永江朗 文字サイズ 小中大 印刷