浜條元保/岩崎誠
編集部から
「にげることは、はずかしいことでもわるいことでもない」。友だちからからかわれていた小学3年の女の子が『にげてさがして』という絵本を読んだ感想。涙が止まらなかったとつづる。「第16回柳田邦男絵本大賞」を受賞。何も言えずにいた女の子が「変わることを決め、自分の思うがままに生きる」ことを決める一冊に。
ノンフィクション作家の柳田邦男さんの講演をきっかけに始まったこの賞には、子どもを取り巻く困難な問題や課題に、絵本を通じて自分を見つめ直し、いかに困難に立ち向かい、新しい心の持ち方や生き方を見つけ出したかという作品が毎年途切れることなく寄せられている。
「ひとりぼっちだった女の子は自分を変えるために動くことを学び、友だちに声をかけて親友ができるまでに成長した。このお便り(感想文)を読めば、救われる子が何人もいると思います」と柳田さん。
(浜條元保)
池波正太郎の小説『剣客商売』は、剣豪がさまざまな事件を解決する時代劇で、今でも漫画版の新作が発売されるほど人気がある。単に犯人を捕まえるのが痛快なだけでなく、善人に見える人物に裏の顔があったり、加害者にも人に明かせぬ事情があったりという、人間の二面性、三面性が醸し出すドラマが共感を呼ぶのだろう。
人間の二面性と言えばエンターテインメントの世界で昨年来、旧ジャニーズ事務所や宝塚歌劇団で「表と裏」が問われる事態が起き、年をまたいで吉本興業の有力タレントに性加害者としての裏の顔があるのかが焦点となっている
一面だけにとらわれると真相を見誤るのは経済の世界も同じ。円安や株高、成長率という現象も当然、見方によってさまざまな分析が可能。創刊100年を超えた経済誌として深みのある記事をお届けしたいと考えています。
(岩崎誠)
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