米大統領の就任3年目以降は株高 市岡繁男
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バイデン米大統領は、連邦準備制度理事会(FRB)が決定する金利の水準について、「金利はもっと下がるだろう」と述べた。大統領選を前にして、FRBに圧力をかけるような発言に波紋が広がっている。
歴代大統領の任期中の株価をみると、就任3年目以降はいずれも右肩上がりである(図1)。2期目の当選を目指す政策が株価に反映されるのだろう。バイデン氏が景気浮揚効果が大きい利下げに期待するのは当然だ。
他方、パウエルFRB議長は2月のテレビ番組で、今年利下げを行うのは適切だと語りつつも、「インフレ率が持続可能な形で2%へと下がっていることをデータで確認し続ける」と言って、すぐに動こうとはしない。さらに「政府は持続不可能な財政の道を歩んでいる」と異例の批判も行った。いくらFRBが金融を引き締めても、政府は財政拡大をやめないのだから効果はない。それも100日ごとに1兆ドルのペースで赤字が増える異常な…
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週刊エコノミスト
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