『腐敗する「法の番人」』 鮎川潤著 平凡社新書 1078円
『腐敗する「法の番人」』 鮎川潤著 平凡社新書 1078円
司法を担う国家機関がいずれも権限を踏み越え私利私欲に走ったり、職務を十分果たさなかったりして腐敗が見られる実態を研究者が鋭く批判する。予算獲得のためマスコミを使って印象操作し、天下り先を温存する警察。警視庁公安部の捜査の暴走に歯止めを掛けられなかった検察。刑務所や拘置所の医療体制拡充などの問題を解決できていない法務省、国会や内閣からの独立性に疑問符が付く裁判所。「人質司法」などの問題点も指摘、解決を訴える。(W)
週刊エコノミスト2024年4月30・5月7日合併号掲載
『腐敗する「法の番人」』 鮎川潤著 平凡社新書 1078円