『統計学の極意』　デイヴィッド・シュピーゲルハルター著　草思社　3080円

　統計学と聞いて、苦手意識のあまり逃げ出したくなる人も少なくないだろう。英国でベストセラーとなった本書は従来の統計学の本とは一線を画し、数式は最小限、分かりやすく興味をそそられるユニークな事例をたっぷり紹介した点に特長がある。「選挙の出口調査による得票数予測はなぜ正確なのか」「患者数が多い病院ほど生存率が高いというのは本当か？」など、誰もが知りたくなる事実と統計との関わりを丁寧に解説した格好の入門書となっている。（K）

週刊エコノミスト2024年6月25日号掲載

『統計学の極意』　デイヴィッド・シュピーゲルハルター著　草思社　3080円