教養・歴史 アートな時間

世界のトップ・ダンサーが集結! バレエ・ファンに至福の季節が到来 梅津時比古

左からディアナ・ヴィシニョーワ(©︎Irina Tuminene)とオニール八菜(©︎Kiyonori Hasegawa)
左からディアナ・ヴィシニョーワ(©︎Irina Tuminene)とオニール八菜(©︎Kiyonori Hasegawa)

クラシック 第17回世界バレエフェスティバル&モーリス・ベジャール・バレエ団来日公演

 夏から秋にかけて、バレエから目を離せない。

 まず3年に1度開かれる「第17回 世界バレエフェスティバル」。7、8月に東京文化会館で開かれる。ほぼ半世紀前の1976年に始まり、コロナ禍の前回も開かれたこの催しが、世界のバレエダンサーの東京への憧れをどれほど高めてきたか、また日本のバレエファンの幸福度と鑑識眼をどれほど高めてきたか、計り知れないものがある。それは、ひとえに、この催しが、まさにその時代のトップダンサーが自らの存在をかけた踊りと、バレエ界に登場し始めた新鋭の最先端の踊りの両方をプロデュースしてきたからだろう。

 今回は、パリ・オペラ座から、匂い立つようなオニール八菜、ロシアのマリインスキー・バレエからおなじみのディアナ・ヴィシニョーワ、初々しい永久メイ、シュツットガルト・バレエからは日本の観客にとってはまだ触れたことの無い人が多いだろうマッケンジー・ブラウン、ロイヤル・バレエからは英国を代表するサラ・ラムら、わくわくするダンサーがそろう。そして全幕特別プログラム「ラ・バヤデール」にはマリアネラ・ヌニェス(7月27日)やオリガ・スミルノワ(同28日)。いずれも東京文化会館。

 続いて9月には、モーリス・ベジャール・バレエ団が3年ぶり19度目の来日公演を行う。演目は当初の予定が変更されて、ミックス・プログラムと、「バレエ・フォー・ライフ」。「バレエ・フォー・ライフ」は何度見ても涙が出る傑作で、これはこれでうれしい。ベジャールが伝説のダンサー、ジョルジュ・ドンの追悼のために、クイーンのロックの名…

残り910文字(全文1610文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

7月2日号

とことんわかる 物価、金利、円安17 「賃金と物価上昇」だけでは低次元に…… 国民にとって望ましいのは「実質賃金と生産性の好循環」■門間一夫19 インタビュー 山崎俊輔 ファイナンシャルプランナー「老後に4000万円必要」の真意は?20 インフレ期の運用術 資産構成や住宅ローンの見直しを■長内智22 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事