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週刊エコノミスト Online 編集後記

北條一浩/桐山友一

編集部から

 6月中旬、生まれて初めて救急車に乗ることになった。深夜から妻の嘔吐(おうと)が止まらず、119番に電話したのだ。

 経験のある方はわかると思うが、救急車というのは到着しても、なかなか病院に向かって出発しない。理由は主に2点あって、まずは受け入れ可能な病院を探すため。もう一つは患者の状態を正確に把握するための細かい聞き取りの時間。

 一瞬、「救急なのに救急でない」と焦るが、その動揺を消してくれるのもまた救急隊員の方々の仕事ぶりだ。おだやかな口調で質問を重ね、その間、体の位置を変えたり、応急処置をしたり。プロフェッショナルな動きの中に温かさがあり、その所作で安心することができた。

 妻は急性胃腸炎との見立てで幸い入院はなし(その後もしばらく体調不良だったが)。

 まだまだ暑い日が続きます。皆さんどうぞご自愛ください。

(北條一浩)

 転勤で何の地縁もない東京に来て13年になる。子ども2人を共働きで育てているが、頭が痛いのは住居費の高騰だ。子どもの成長で家が手狭なのに、新築・中古マンション価格や賃料は上がりっぱなし。住む場所の確保に精いっぱいで資産形成など考える余裕はない。

 東京都の昨年の合計特殊出生率が0.99と初めて1を割った。総人口が減る中でも地方から人を吸い上げ続ける東京だが、同じような理由で子を産み育てることに躊躇(ちゅうちょ)する人は多いだろう。その一方、直下地震が起これば大混乱は必至だ。

 東京に集中する人を地方に分散させれば、職住近接で子育てがしやすくなり、各地の出生率も上がるだろう。地方経済も活性化するし、東京の災害対策にもなる。そのためには首都移転や東京23区の法人税上乗せといった政策が有効なんじゃないか──と日々、汗まみれの通勤電車で夢想している。

(桐山友一)

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