『人事と権力』 軽部謙介著 岩波書店 2750円
『人事と権力』 軽部謙介著 岩波書店 2750円
自らが遂行する経済政策「アベノミクス」に合う人物を日銀総裁に強く推した安倍晋三元首相。常に「独立性」が課題となってきた日銀のトップ人事に政治が接近したことが、金融政策や組織運営にどのような作用をもたらしたかを、ベテランジャーナリストが緻密な取材で解き明かす。候補者選定で政治家や財務省、日銀OBらが繰り広げる激しい駆け引きや、日銀内部の議論の過程から、人事を介して政策をコントロールすることの危うさが浮かび上がる。(W)
週刊エコノミスト2024年10月29日・11月5日合併号掲載
『人事と権力』 軽部謙介著 岩波書店 2750円