経済・企業特集

大図解・世界経済&マーケット データで分かる!3 危険な新興国通貨 史上最安値更新のトルコ・リラ=武田淳

主な新興国通貨の推移
主な新興国通貨の推移

史上最安値更新のトルコ・リラ 世界経済不安定化の震源に

 トルコの通貨リラが急落し、世界を揺るがせている。リラは年初の1ドル=3・8リラ前後から8月13日に一時7リラ前半まで下落(図)。史上最安値を更新し、年初からの下落率は45%を超えた。

 きっかけは米国との関係悪化だ。拘束中の米国人牧師の返還要求に応じないトルコ政府に対して、米国は一部閣僚の資産凍結や鉄鋼・アルミの関税倍増などの制裁措置を発動した。その後、トルコ政府・中銀の対応策やカタールの支援表明によりひとまず通貨リラは下げ止まっているものの、通貨下落の根底にあるファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は悪化したままだ。

残り1588文字(全文1875文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事