経済・企業特集

商社 商社セブン 三菱商事 ここに注目! 洋上風力発電 欧州で蓄積した開発経験=中西勝也

洋上風力の開発から稼動までを担う 三菱商事提供
洋上風力の開発から稼動までを担う 三菱商事提供

 三菱商事が15%出資するオランダの洋上風力発電事業「ボルセレ3・4」が今年6月に着工した。総発電容量は73万キロワットで、82・5万世帯をまかなう。この事業を含め、参画する欧州の洋上風力は4件(建設中を含む)、総発電容量は約220万キロワットで、原子力発電所の1基分に相当する。

 洋上風力事業は大きく、開発・建設・稼働の三つの段階に分かれ、開発・建設で投入したコストを、稼働後に売電収入で回収する仕組みだ。地元電力会社などと15年の長期売電契約(PPA)を結び、固定価格買い取りが保証されるのが一般的だ。

 完工後に後発出資者として参画することもできるが、それにはプレミアム(上乗せ料)が必要だ。当社は後発出資者としてではなく、初期段階から参画する。これには、プロジェクトの停滞や頓挫など相応なリスクを伴うが、当社の強みは、そうしたリスクを見極めて極小化し、収益性を確保できることだ。

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