世界的企業が続々 エストニア発ベンチャー 高い科学の素養と育成土壌が礎=大西勝
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世界的な金融緩和政策に伴ったカネ余りの影響が、ベンチャー市場にも及んでいる。ベンチャー企業に積極的に投資するベンチャーキャピタル(VC)の投資資金も拡大が続いている。ベンチャー企業が数多く集積している米シリコンバレーを頂点に、中国の深センやイスラエルのテルアビブ、英ロンドン、インドのバンガロールなどが、ベンチャー企業の集積地として知られており、それらの都市がVCから多額の資金を吸収している。この他にもドイツのベルリンやスウェーデンのストックホルムなど、数多くのベンチャー企業が群雄割拠する。
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その中で異彩を放っているのが、欧州バルト三国の中でも人口約130万人(2017年)、面積約4万5000平方キロメートルと、いずれも最小のエストニアだ。日本では大相撲で活躍した元大関・把瑠都の出身国として知られるが、インターネット電話「スカイプ」が同国内で開発されたことはあまり知られていない(現在はマイクロソフトが運営)。スカイプの成功をきっかけに、数々の有望なベンチャー企業が生まれており、評価額…
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週刊エコノミスト
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