新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

国際・政治 エコノミストオンライン

極右・ポピュリズム委員長誕生か 注目される欧州議会選挙の行方=金子寿太郎

 欧州議会は、欧州委員会や閣僚理事会とともにEUルールの立法に関わる主要な共同体機関の一つである(図)。欧州議会選挙は、欧州議会の会派構成の変更を通じて、欧州委員会委員長(欧州委員長)のような枢軸ポストの人選に大きな影響を持つ。

 EUは、難民・移民問題の新たな高まりを受けた極右やポピュリズム(大衆迎合主義)の台頭のあおりから、求心力を弱めている。イタリアでポピュリスト政党の「五つ星運動」と極右政党の「同盟」による連立政権が発足したことが大きな転機となった。9月9日には、これまで難民や移民に寛容と思われていたスウェーデンにおける総選挙で、いずれの党も過半数に届かない中、反移民を掲げる極右「スウェーデン民主党」が伸長した。

 さらに、各加盟国のEUに懐疑的な極右・ポピュリスト政党は、欧州議会選挙での議席増加に向けて共闘体制を整えつつあり、EUの将来に大きな影を落としている。来年3月に英国のEU離脱(ブレグジット)が予定されているなど緊迫した状況の下で、欧州議会選挙は、従来にも増して重要なイベントになると考えられる。

残り3737文字(全文4198文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事