金融秩序壊すトランプ=中岡望 偽りの世界好景気 “倫理崩壊”が招く危機
有料記事
2008年のリーマン・ブラザーズの破綻で始まった金融危機と世界的な大不況から10年がたった。その間、「金融危機の本質」とは何かを巡って、さまざまな解釈がなされてきた。危機の教訓が次第に薄れつつある今、もう一度確認しておかなければならないのは、リーマン・ブラザーズの破綻は危機の結果ではなく引き金に過ぎないということだ。最も重要なのは、金融危機の本質が、銀行による“投機的な利益稼ぎ”とそれを可能にする“金融制度そのもの”にあるという点だ。
残り3108文字(全文3327文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める