日米自動車摩擦 禁じ手「輸出枠」復活の悪夢=河村靖史 偽りの世界好景気 関税道具に2国間協定迫る米国
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「(貿易)協議中は、米国通商拡大法232条に基づく輸入車への追加関税措置が発動されない状況となったことを歓迎する」
日本自動車工業会は9月26日の日米首脳会談後、豊田章男会長のコメントを発表した。
通商問題の「本丸」
米国トランプ政権による輸入車に対する関税引き上げという脅しが効いて、日本政府は農産品を含む関税に関する2国間交渉入りを受け入れざるを得なかった。日系自動車各社は当面、輸入車関税引き上げが回避されたことに胸をなで下ろす。
ただ、2国間交渉が難航すれば、米国は日本に対して自動車輸出枠の設定を求める可能性が高く「先行き楽観はできない」(日系自動車メーカー首脳)のが現状だ。
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週刊エコノミスト
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