新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 コレキヨ

小説 高橋是清 第20話 デビッド・マレー=板谷敏彦

(前号まで)

 森有礼の計らいで文部省に入りデビッド・マレーの通訳となった是清は、征韓論をめぐり政局が混乱する中、同じ長屋に住む東京日日新聞の末松謙澄と酒を飲み、議論する日々を過ごしている。

 是清の記憶では、当時の文部省は西郷従道(じゅうどう)の管轄だった。文部大輔(たいふ)には田中不二麿(ふじまろ)がついていた。大輔は現代の次官に相当する。田中は明治の高官にしては珍しく徳川御三家の尾張藩出身の尊皇攘夷の人で、やがて子爵にまで上りつめる。連載一覧

残り2737文字(全文2961文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事