再エネ導入の大きなハードル 公平、透明、効率的な送電網を=山家公雄/83
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日本でも、ようやく再生可能エネルギー(再エネ)が評価されるようになってきた。政府が2018年7月に取りまとめた「第5次エネルギー基本計画」で、再エネは主力電源に位置付けられた。固定価格買い取り制度(FIT)導入の効果もあり、発電電力量に占める再エネの割合は、10年度の10%から17年度には16%にまで上がっている。住宅用と事業用を合わせた太陽光発電の導入量は4500万キロワットとなったが、設備利用率を13~14%とすると原発8~9基分に相当する。
太陽光と並んで期待が大きい風力は、環境影響評価法の適用対象となったこともあり、350万キロワット(17年)の導入にとどまっているが、FIT認定済みを含めると1000万キロワット、環境影響評価中の事業計画を合わせれば3000万キロワットに積み上がっており、いよいよ本来の潜在力を発揮し始めている。風力を巡っては、洋上風力を促進する法案が18年11月に成立し、再エネ電源の主役として期待が高まっている。
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週刊エコノミスト
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