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タンカー攻撃 原油禁輸制裁で窮地のイラン 緩和狙った「瀬戸際外交」=畑中美樹

攻撃されたタンカー。「犯人捜し」にはさまざまな思惑が交錯する(Reuters)
攻撃されたタンカー。「犯人捜し」にはさまざまな思惑が交錯する(Reuters)

 ホルムズ海峡付近で6月13日、日本などのタンカー2隻が攻撃された。米軍は1000人増派の方針で、中東で緊張が高まる。犯行声明がなく、誰が何の目的で行ったのか、さまざまな見方が交錯。イランの関与を断定する米国と否定するイランの応酬が続く。

 筆者は能力面・技術面から考えて、イランの最高指導者ハメネイ師直轄の精鋭軍事組織「イラン革命防衛隊」による犯行の可能性が高いと見る。米国が制裁でイランの原油輸出を阻むなら、ペルシャ湾の対岸のサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)なども輸出できなくする──。そんな「脅し」と考えられる。

 イラン経済を支える原油の輸出量は2018年4月まで1日当たり約250万バレルを維持していた。

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