教養・歴史 書評 『銀座、祝祭と騒乱』 野口孝一著 平凡社 2800円 2020年4月17日 新型コロナウイルスのせいで街から人の姿が消えた。その象徴として、東京の銀座通りがいかに閑散としているか、写真を新聞やネットで見た人も多いだろう。本書は、幕末には場末の地だった記述から始まり、明治、大正、関東大震災以降、第二次大戦後と銀座に何が起きて、なぜ東京のメインストリートになり得たかをつぶさに検証し、解説していく。銀座の歴史を長く研究し、精通した著者が、収集してきた豊富な資料を基に描き出す貴重な近代史である。(K) 前の記事 生産的議論に向け 情報を強力アップデート=荻上チキ 次の記事 4月2~8日(ビジネス/新書) 文字サイズ 小中大 印刷